「とりあえず電子カルテをお試しで使ってみたい」「高い料金を払って失敗するのは怖い」とお考えではないでしょうか?電子カルテの導入には少なからず費用がかかるため導入を決めきれない場合も多いと思います。
本記事では無料で利用できる電子カルテやフリーソフトを紹介します。あわせて電子カルテを低コストで導入する方法も解説しますので、ぜひ導入の参考にしてください。
無料で使える電子カルテには、システムベンダーが提供しているものと個人が作成し公開しているフリーソフトの2種類があります。今回は無料で使える電子カルテやフリーソフトをあわせて3つ紹介します。
きりんカルテは、ORCAサービス「日レセクラウド」とのパッケージで、電子カルテを無料で導入できます。誰かが自分で作成した無料で公開されているフリーソフトは他にもありますが、システムベンダーが提供している電子カルテで、無料で利用できる電子カルテは現在きりんカルテ以外ありません。コストを抑えながら高機能な電子カルテを使いたい方におすすめです。電子カルテは無料ですが、レセコンの初期費用と月額費用が発生するため、全体でかかる費用を必ず確認しましょう。
きりんカルテ料金表(2021年3月現在)
初期費用 | システム利用料 | 0円 |
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初期設定・導入サポート | 330,000円 ※レセコン導入にかかる費用 | |
月額利用料 | 電子カルテ | 0円 |
レセコン | 25,300円 | |
ハード保守 | 不要 | |
その他 | 不要 |
Microsoft Accessというマイクロソフトが提供するデータベース管理システムで作られた簡易版の電子カルテです。とりあえず紙カルテから電子カルテに変えたい方におすすめです。
製品情報
初期費用 | 無料 |
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月額費用 | 無料 |
動作環境 | Windows 11/10/8/7/Vista/XP |
紙カルテをスキャンしPDFにできるフリーソフトです。作成したPDFはAdobe Reader等で確認することができます。スキャンする手間がかかりますが、カルテをどこでも見れるようにしたいという目的であれば十分といえるでしょう。
製品情報
初期費用 | 無料 |
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月額費用 | 無料 |
動作環境 | Windows 7/Vista/XP |
ここまで無料で使用できる電子カルテやフリーソフトを紹介しましたが、「より豊富な機能が欲しい」「もっとセキュリティを強化したい」と感じることもあるかもしれません。そこで、初期費用が無料の電子カルテを2つご紹介します。月額利用料はかかりますが、初期投資を大幅に抑えることができます。
1つ目は、エムスリーデジカルです。この電子カルテにはレセコン一体型プランとORCA連動型プランの2つのプランがあります。レセコン一体型プランを選択する場合、他社レセコンからのデータ移行や初期設定等は有料オプションとなります。初期導入の基本料金は無料で導入が可能です。月額料金は発生しますが、通常の操作のサポートも月額料金の範囲内で受けられるので操作に不安があっても安心できるでしょう。
製品情報
製品名 | エムスリーデジカル |
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メーカー名 | エムスリーデジカル株式会社 |
初期費用 | 0円 ※他社レセコンからのデータ移行や初期設定等は有料オプション |
月額利用料 | レセコン一体型プラン 19,800円 / ORCA連動型プラン 9,800円 |
2つ目は、CLIUSのセルフ導入プランです。導入時の設定についてはサポートに含まれていないため、導入マニュアルや動画をもとにご自身で初期設定をする必要がありますが、初期費用は発生しません。セルフ導入のため、システムベンダーの設定を待たずご自身のペースで設定ができ、最短5日で導入できます。
製品情報
製品名 | CLIUS |
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メーカー名 | 株式会社DONUTS |
初期費用 | 0円 |
月額利用料 | 約1.6万円~(30円/カルテ枚) ※1ヶ月で400枚使用した場合を想定 |
備考 | 検査・医療機器の連携が不要なクリニック向けのプランです |
ここまで、初期費用がかからない電子カルテを紹介してきました。 電子カルテの導入には、どうしても初期費用がかかってしまいます。初期費用の捻出が難しい、なるべく費用を抑えたい方は、クラウド型の電子カルテがおすすめです。クラウド型であれば院内にサーバーを設置したり、電子カルテを使用するための専用のハードウェアを導入する必要はありません。そのため初期費用を安く抑えることができます。
電子カルテの導入にはIT導入補助金が活用できます。IT導入補助金は、国がITツールの初期導入費用を補助してくれるものです。補助金をうまく活用することで導入時の負担を軽減することができます。
IT導入補助金を活用した電子カルテの導入については電子カルテ導入に活用できる補助金は?詳細や申請方法を徹底解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
本記事では、完全無料または初期費用無料で利用できる電子カルテについて紹介しました。無料で使える電子カルテは少ないものの、初期費用を抑えたクラウド型の電子カルテであれば多くのサービスがあります。IT導入補助金を活用して負担を少なく導入も可能ですので、ぜひ検討してみてください。
電子カルテの比較には下記の記事がおすすめです。こちらも参考に、患者にも有益な電子カルテの導入を検討してみましょう。
電子カルテの導入については電子カルテ31選比較|施設別のおすすめ商品、メリットも解説!【徹底解説】でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。