ナースコールは病室とスタッフルームをつなぎ、利用者様の見守りや呼び出しに対応するシステムです。スタッフルームやスタッフを呼び出す親機と、病室のベッドサイドやトイレ・浴室などに配置される子機で構成されます。
近年ICTの発展により、最上位機種であるコンピュータナースコールの導入が進み、電子カルテなどの院内情報システムと連携・データの自動取得も可能です。
また、電子カルテ用PCやスマートフォンへの通知や、呼び出し履歴による分析・ネットワークによる情報共有も可能となっています。
業界最大手クラスのケアコムの取り扱うコンピュータナースコールは、使い勝手がよく手厚いサポートが受けられることが特徴です。今回の記事では、ケアコムのナースコールの特徴や価格、導入に向いている施設などを解説し、具体的な評判についてもご紹介します。
業界最大手クラスの「ケアコム」が取り扱うナースコールシステムがなぜ人気なのか、その秘密を次の4点に絞って解説していきます。
ケアコムは、ナースコールの最上位機種であるコンピューターナースコールを取り扱っています。
コンピューターナースコールは、これまでのナースコールとは異なり、院内の様々な情報を取り込み業務効率化を助けるツールです。システム制御器が複数の院内業務用LANと接続することで、電子カルテやベッドセンサーなど様々な機器と接続できます。
病室の子機から通知があれば、音声通話も可能です。ただし、無線ナースコールの中には患者様の起き上がりを検知し呼吸や体温などのバイタルデータの取得はできますが、通話ができないものもあります。
このようにコンピューターナースコールは、音声以外のさまざまな情報を取り扱える点が従来のシステムと比べ優れている点です。
コンピューターでさまざまなデータを処理し、看護師のスマートフォンに画像やデータを転送したり、患者様の呼び出し記録やバイタルデータの分析をしたりもおこなえます。
現在ナースコールが未導入な場合や、今後既存のシステムが更新時期を迎える場合は、従来のナースコールと区別して最上位機種のコンピューターナースコールの採用を検討する必要があるでしょう。
ケアコムでは、ナースコールの最上位機種コンピューターナースコールから機能を絞ったベーシックモデルまで幅広い製品を取り扱っています。 ラインナップは次のとおりです。
最上位機種のコンピューターナースコールです。スマートフォンや電子カルテ用PCと連動し、複数の患者情報を表示できます。
院内のさまざまなシステム・機器と連動し、看護に必要な情報を通知します。呼出履歴の集計機能も備えたコンピューターナースコールのスタンダードモデルです。
連携できるシステムを絞り込んだベーシックなモデルです。呼出履歴やログ蓄積機能を装備し、スタッフの操作性にも配慮したデザインが特徴です。
標準でハンディナースコール(PHS)と連動できるなど、看護に必要な基本機能を持ちながら、価格を抑えたナースコールシステムです。病院の規模や病棟科目に対応して設置時に通話方式の選択が可能で、ベッド単位とルーム単位の選択ができます。
グッドデザイン賞は、デザインによって私たちの暮らしや社会をより良くしていく活動として、製品や建築・ソフトウェア・システム・サービスなどを表彰する仕組みです。
ケアコムの親機のラインナップのうち、2機種がグッドデザイン賞を受賞しています。
最近の受賞歴は次のとおりです。
出典:ナースコールシステム [ヘルスケア情報統合型ナースコール プライマ ニックス] | 受賞対象一覧 | Good Design Award
出典:病棟業務支援プラットフォーム [病棟業務支援プラットフォームNICSS-R8] | 受賞対象一覧 | Good Design Award
なお、ケアコムではナースコール以外の賞品も高い評価を受けており、同社の製品力の高さが証明されています。
ケアコムのナースコールは、修理・保守体制も安心な体制となっています。 全国をカバーする支店網(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡)を持つうえに、コールセンターでは24時間365日体制でサポートをおこなうので、不具合が発生したり故障したりしたときも安心なのです。
ケアコムのコールセンターでは本社内に専門技術者を待機させ、万が一の製品・システムの不具合に対していつでも直接対応できる体制を整えています。 オプションではリモートメンテナンス契約も可能で、安心してご利用いただけるアフターケアが可能です。
ケアコムの病院向けナースコールラインナップを紹介します。次の3種類が用意されており、大規模病院から中小規模の医療機関に対応しているのが特徴です。
PLAIMH | NICSS-EX8 | NICSS-EX3 | |
親機形状 | デスクトップ形、 壁掛形(液晶) |
デスクトップ形 | 壁掛形、卓上形、 液晶表⽰式 |
院内情報システムとの連動 | ◯ | ◯ | – |
⽣体情報モニタとの連動 | ◯ | ◯ | ◯ |
モバイル機能対応(電⼦カルテ⽤やスマートフォン) | ◯ | △ (PC版のみ) |
– |
ハンディナースコール(スマートフォン・PHS連動) | ◯ | ◯ | ◯ |
Wディスプレイ4コンテンツ表示 | ◯ | ◯ | – |
選局呼出、放送⼀⻫放送、⼀⻫放送 | ◯ | ◯ | ◯ |
ナースコール⼦機特定呼出(トイレ介助、点滴終了)機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
ケアコムのナースコールPLAIMH NICSSは、院内のさまざまな医療情報を取り込むことが可能です。 ここでは次の3つの特徴について説明します。
PLAIMH NICSSは、ケアコムのコンピュータナースコールでは最上位機種に位置づけられています。 使い勝手の良いさまざまな親機があり、ステーション内のレイアウトも自由です。 院内のあらゆるネットワークにも接続できます。
センサーで患者様が病棟内を移動したり、トイレで便座から離れたりすると検知が可能です。 呼吸数や心拍数・睡眠覚醒も常時検知可能で、ナースコールの履歴管理、電子カルテ用PCでの呼出理由の記録や履歴・患者情報の参照もおこなえます。
ハンディナースコールはグラフィカル表示が特徴で、内線電話用のスマートフォンに患者情報を表示できます。表示がわかりやすいので、的確な状況把握をしたうえでのケアが可能です。IPカメラや生体情報モニタとも連動しているので、画面上で種々の情報を確認できます。
呼出画面は誰からの呼び出しなのか把握できる上に、患者様の氏名・呼出種別・担当看護師チーム・診療科などをポップアップ表示可能です。
呼び出しポップアップのサイズは大中小の3種類から選べ、ダブルディスプレイ構成時には、メインとサブのディスプレイのいずれに表示するかを設定できます。
PLAIMH NICSSは多様な親機タイプが用意されており、病棟のレイアウトに合わせて自由に設置可能です。
デスクトップPCタイプで、机やカウンター上に設置できます。
ディスプレイ型の壁掛けタイプで、立った姿勢のままで操作できます。ディスプレイは、23インチまたは32インチを選択可能です。
NICSS親機とは別に、大型のサブディスプレイでも表示できます。サブディスプレイは43インチで、壁掛けまたは天井吊り下げを選択可能です。
オプションですが、院内カート上に設置して、病棟内のどこにいても呼び出しを把握できるものも用意されています。
NICSS-EX8は、コンピュータナースコールのスタンダードモデルで様々な機器と連動し、どこにいても見守りが可能です。ここでは、3つの連動するシステムについて具体的に見ていきましょう。
患者様が便座から立ち上がろうとすると、ナースコールでお知らせします。
病室での容態急変を見逃さないために、生体情報モニタのアラートをナースコールでお知らせします。
PHSにアラートの要因やベッド番号が通知されるので、すばやく対応可能です。呼吸数や心拍数・睡眠・覚醒・離床をセンシングするパラマウントベッド株式会社製のスマートベッドシステムと連動し、各種アラートをPHSに通知します。
*スマートベッドシステムはパラマウントベッド株式会社の登録商標です。
NICSS-EX3はベーシックモデルで、様々な機器との連動はNICSS-EX8と同じですが、連動できるシステムは主に次の2つです。
また、センター内の環境や希望に合わせ、親機は3タイプが選択可能です。
ケアコムのナースコールは介護施設にも導入されています。フルスペックモデルとエントリーモデルが用意されており、ラインナップは次の2つです。
CICSS-EX5は、複数フロア管理に最適なフルスペックモデルです。さまざまなシステムや機器と連動して、安心した見守りを実現します。
トイレからの立ち上がりを検知し、ナースコールへ通知します。
利用者様の睡眠状態を寝返り・呼吸・心拍などの体動を測定することで把握します。
各部屋の温度・湿度・エアコンの状況、利用者様の睡眠状態や活動状況を把握できます。
*みまもり安心サービスはパナソニック株式会社のサービスです。
呼出先や時間、応答したPHS番号を自動で残します。ナースコール履歴管理も可能です。
*連動システムメーカーは、株式会社ワイズマンとエヌ・デーソフトウェア株式会社となっています。
CICSS-EX3は厳選された機能を備えたエントリーモデルで、介護ソフトとも連動し、親機のタイプを選べるのが特徴となっています。 スタンドアロンで記録を管理し、シンプルな機能で多彩なオプションを選択できます。 主な連携機能は次のとおりです。
親機はボード型親機、卓上型親機、液晶表示式親機の3タイプから選べます。
ケアコムのナースコールは、24時間365⽇、本社のコールセンターで対応してくれます。ハードウェアリモートメンテナンスサービスはオプション契約ですが、コールセンターでも同じ画面を見ることができ、技術者が現地に来なくても修理や保守メンテナンスをおこなうことができるのです。
また、保守契約を締結すれば、ハードウェアとソフトウェア両面で安心して使い続けることができます。ナースコール設備・インターホン設備が劣化していないかの診断や定期保守点検も実施可能です。
ケアコムのナースコールは、スタッフの人材不足と負担軽減を実現するための業務改善に有効なITツールです。
特に次のような課題を抱えている施設にはおすすめとなります。
高齢化が進み、看護師の負担は増大する一方です。日常の勤務だけで無く夜勤の負担も大きく、ITを使って省力化することが急務となっています。
患者様に喜んでいただくためには、看護師が働きやすい職場環境が必要です。ケアコムのナースコールは、看護師に必要な情報を集約し共有できる環境をつくります。プレッシャーやストレス、不要な重複業務を削減しましょう。PLAIMH NICSSには次の機能があります。
患者様からの緊急な呼び出しには対応しつつ、業務に集中が必要な時間帯には不要な通知をしません。業務に専念しやすく、ストレスの少ない環境を実現します。
また、複数の呼び出しが重なっても、スマートフォンや電子カルテ用ノートパソコンに状況が表示されるので、その場で優先順位が判断できるのも特徴です。
呼び出し時に、スマートフォンや電子カルテ用ノートパソコンに表示が可能です。その場で患者様の情報が確認できるので、すぐに対応を判断できます。
他の端末での対応状況も確認可能です。手が離せない業務中の場合、呼び出し表示機能をオフにすることもできます。
あらかじめ手が離せない業務中であることを設定しておくと、解除するまでは呼び出しません。ナースコールによる業務中断を防ぎ、不測のインシデント防止にも役立ちます。
これからナースコールの運用を考えている施設には、ハイスペックモデルであるCICSS-EX5がおすすめです。このモデルは価格を抑えるために機能を絞っていないため、今後の機能拡張が期待できます。
最初からエントリーモデルを選択すると利用開始時は簡単にはじめられますが、追加の機能が欲しくなったときには対応できないので注意しましょう。
トイレでの転倒・転落が気になっている施設には、トイレ離座検知システムが有効です。便座からの立ち上がり時に、センサーが双方向ボードの動きを検知してナースコールに通知してくれます。
利用者様が転倒するリスクがある場合には、転倒する前に職員がかけつけられるようになるでしょう。身体的・心理的要因でナースコールを押さない、または押せない利用者様のリスクを軽減します。
施設内の人材が不足していて、システム専任者を設置できない施設も多いでしょう。 どんなに便利なシステムを導入しても使いこなせなかったり、トラブルに対応できなかったりすると意味がありません。
システム専任者がいなくても、問い合わせに対応してくれるコールセンターがあると安心です。ケアコムのコールセンターは、24時間365日いつでもつながるので心配はいりません。
病院や施設の人員不足は、慢性的で深刻になってきています。 しかし、ナースコールを活用すれば、業務改善につながるのです。 呼び出し通知の見える化や、迅速な分担対応は多忙な職員の業務改善につながり、負担も軽減します。
また、呼出履歴を集計・分析すれば傾向と対策がわかり、利用者様への効果ある対応や職員の人員配置に大変役立つものです。
ケアコムのナースコールには、お客様のご要望に応じられる多くのラインナップが揃っています。ぜひ貴院や貴所に合ったシステムを検討してみませんか。
他メーカーのナースコールにも関心のある方は、 「【2023】ナースコール12選を徹底比較|選び方のポイントも紹介」もご覧ください。
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