介護伝送(国保連伝送)ソフトとは?民間と国保中央会ソフトの違いまで

更新日 2024.09.04
投稿者:豊田 裕史

介護事業所の収入にあたる介護給付費を請求するために必要な「伝送ソフト」。
介護伝送ソフト、国保連請求ソフトなど複数の呼び方があります。ソフトの選定にあたり、以下のようなお悩みをお持ちではないでしょうか?

  • 「国保中央会ソフトと民間のソフトって結局どっちがおすすめなの?」
  • 「ソフトの選び方がわからない・・・」
  • 「とにかく価格が安いソフトを知りたい」

本記事は介護ソフト、伝送ソフトの導入を検討する事業所からの相談に200件以上対応している専任コンシェルジュが執筆セカンドラボでは、国保中央会と民間のソフトとを比較した結果、民間の国保連請求ソフトの利用をオススメします

伝送ソフトの導入をお考えの方は、参考にしていただければ幸いです。

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目次

国保連伝送(介護保険請求)とは?

国保連伝送は請求に必要なデータをインターネット経由で送信すること

国保連伝送とは「各事業所がインターネットを利用し、介護給付費請求に必要なデータを国保連(国民健康保険団体連合会)に送信すること」です。

介護サービス事業所は介護サービスの利用者に1〜3割を、残りの7〜9割を国保連にそれぞれ請求できます。国保連に対しての請求は伝送の他に、CD-ROMなどの磁気媒体を郵送または窓口に提出する方法もあります。しかし、磁気媒体を利用した場合は業務上の手間が増えるためインターネットでの伝送請求が主流でしょう。

インターネットでの伝送請求を行う場合、2種類の方法があります。

  • 国保中央会が販売する「介護伝送ソフト」を使う
  • 民間が販売する国保連伝送ソフト(介護ソフト)を使う

国保連請求の流れについては国保連請求(介護報酬請求)の流れをやさしく解説!でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

次は国保中央会が販売する「介護伝送ソフト」と民間の「国保連伝送ソフト」の違いを解説していきます。

「国保中央会の介護伝送ソフト」と「民間の国保連伝送ソフト」の違いは?

国保中央会の介護伝送ソフトと民間の伝送ソフトの比較

次に国保中央会が販売する「介護伝送ソフト」と、民間が販売する国保連伝送ソフトどちらを導入するのがおすすめなのか解説していきます。

国保中央会が販売する「介護伝送ソフト」での請求方法

国保中央会の介護伝送ソフトを使って伝送する場合

「介護伝送ソフト」とは、国保中央会(国民健康保険中央会)という公益法人が提供する介護請求の作成と伝送が行えるパッケージ型の国保連伝送ソフトです。

国保連請求ソフトVer.9 価格
ソフトウェア代 ¥60,000
電子証明書代(PC1台毎) ¥13,200
合計(PC1台の場合) ¥73,200

表から分かるように、購入費用のほか、電子証明書の取得とそれに伴う手数料が必要となります。なお電子証明書の有効期限は3年です。

また、介護報酬の改定に合わせ、数年ごとにマスターデータをインストールしなおす必要があります。国保中央会が都度インストール用の伝送ソフトを発送しており、直近は最新版の「介護伝送ソフトVer.10」(2024年5月時点)が提供されています。

民間のソフトに比べると使いづらさがあり、価格も民間でより安いものがあります。パッケージ型なので、自動アップデートがなく3年ごとに更新する必要があります。電子証明書の有効期限も3年なので、その度に費用を支払う必要があります。

国保中央会の介護伝送ソフトのメリット・デメリット
    メリット
    • 価格が比較的安い
    デメリット
    • 機能がイマイチで使いにくいという声が多い
    • 民間ソフトでさらに安く導入できる場合がある
    • パッケージ型なので、3年毎に更新あり(毎回料金を払う必要がある)
    • 購入費用の他に電子証明書の料金や手数料がかかる

出典:交易社団法人 国民健康保険中央会

民間が販売する国保連伝送ソフトでの請求方法

民間の国保連伝送ソフトを使って伝送する場合

民間の国保連伝送ソフトとは、文字通り民間メーカーから販売されている伝送機能をもつソフトです。民間が販売している介護ソフトには2種類あります。

  • 伝送のみができるソフト
  • 請求や業務管理など複数の機能がセットになっているソフト

各社競争の結果、民間の国保連伝送ソフトには使いやすく価格も安いソフトが多く誕生しています。また、電子証明書を取得する必要がなく手数料や3年ごとの更新が必要ありません

民間の国保連伝送ソフトは、細かく分けると、「伝送もできる介護ソフト」と「伝送に特化した伝送代行サービス」の2種類があります。

前者はほのぼの、ワイズマン、カイポケなどに代表される一般的な介護ソフトです。

後者について、伝送は、事業所番号を持った事業所が直接行うだけでなく、代わりに代行する代行業者が行うこともできます。代行業者に伝送業務を依頼する形式をとるのが、伝送代行サービスです。本記事では、けあ蔵(アルティウスリンク株式会社)Care Net(株式会社日本ケアコミュニケーションズ)介護請求伝送サービス(株式会社富士通四国インフォテック)の3社を紹介しています。

民間が販売する国保連伝送ソフトのメリット・デメリット
    メリット
    • 国保中央会のソフトより安いことも!
    • 機能が豊富で、操作画面も見やすく使いやすい
    • クラウド型中心なので自動でアップデート
    • 電子証明書の取得や手数料が不要
    デメリット
    • 選定を慎重に行う必要がある

2ndLaboは「民間の国保連伝送ソフト」をおすすめします!

国保中央会のソフトは確かに価格が安く、最低限必要な機能がそろっているので新規開業で経費を抑えたいときには選択肢としてありです。

ただし、民間のソフトの場合は必要な機能がそろいつつ、さらに価格が安いソフトや、機能が豊富で使いやすく業務効率化につながるソフトが複数あります。まずは民間の伝送ソフトを探してみてはいかがでしょうか。

\ おすすめ /
民間の国保連伝送ソフト
開発・販売元
各介護ソフトメーカー
料金
国保中央会より安いことも!
機能
豊富な機能で使いやすい伝送のみ/その他機能あり
導入方法
企業により様々クラウド型多
国保中央会の介護伝送ソフト
開発・販売元
国保中央会(国民健康保健中央会)
料金
1ライセンス60,000円
電子証明書の発行13,900円(有効期間 3年間)
機能
一般的な請求機能のみ
導入方法
パッケージ型

民間のおすすめ国保連伝送機能付き介護ソフト8選

まずは国保連伝送機能を含めた複数機能が使える介護ソフトのおすすめ8製品をご紹介します。伝送に特化したソフトについては次項で紹介します。

ほのぼのNEXT|NDソフトウェア株式会社

NDソフトウェア株式会社

出典:NDソフトウェア株式会社 https://www.ndsoft.jp/

画面デザインや操作性・導入後のサポートに定評があり、全国72,000事業所以上の導入実績があります。厚生労働省が運用する科学的介護情報システム LIFEに完全対応しており、操作がスムーズです。

クラウドにも対応しているので、災害時などのもしもの時もデータがしっかり守られます。機能も豊富で、音声入力などで会話した内容が文字に残るデジタルインカムは後で確認ができて便利です。

ほのぼのNEXT|NDソフトウェア株式会社の比較ポイント

  • 全国72,000事業所以上の導入実績あり
  • 厚生労働省が運用するLIFEに完全対応
  • クラウドインカムで会話の内容を可視化

製品情報

会社名 NDソフトウェア株式会社
製品名 ほのぼのNEXT
伝送ソフトの種類 介護ソフトの一機能として介護請求も出来るソフト
価格 要お問い合わせ
機能 LIFE(科学的介護情報システム)に対応、介護請求、音声入力、デジタルインカム、ネックスピーカー、タブレット入力、センサー連携、AIケアプラン

介舟ファミリー|株式会社日本コンピュータコンサルタント

株式会社日本コンピュータコンサルタント

出典:株式会社日本コンピュータコンサルタント https://www.n-c-c.co.jp/

操作画面をわかりやすく設計しており、どの業務も同じ画面構成にすることで操作時の違和感を解消。出力される帳簿はExcelファイルとして保存できるので、操作に慣れている方であれば修正や加工が簡単です。

ソフトは障害者福祉サービス全般にも対応しているため、施設における請求業務の効率化を目指せます。初回操作説明と初回請求立ち合いの際は営業マンが必ず訪問してくれる点もメリットです。

介舟ファミリー|株式会社日本コンピュータコンサルタントの比較ポイント

  • どの業務も画面構成を同じにすることで操作時の違和感を解消
  • 帳簿はExcelファイルとして出力可能
  • 障害者福祉サービス全般に対応

製品情報

会社名 株式会社日本コンピュータコンサルタント
製品名 介舟ファミリー
伝送ソフトの種類 介護ソフトの一機能として介護請求も出来るソフト
価格 要お問い合わせ
機能 LIFE(科学的介護情報システム)に対応、介護請求、インターネット伝送、スケジュール、給与計算、口座振替、送迎管理

介舟ファミリーの評判・料金などについては介舟ファミリーの料金・評判・口コミ&おすすめ評価ポイント|デメリットまででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

カイポケ|株式会社エス・エム・エス

株式会社エス・エム・エス

出典:株式会社エス・エム・エス https://www.bm-sms.co.jp/

通所介護や訪問介護・看護、居宅介護支援など対応サービスが幅広いのが特徴です。通常はソフトを切り替える際に、以前のデータを移行しなければならず時間と労力を要します。カイポケでは専属のサポートスタッフがデータ移行を代行してくれるのです。

介護記録はクラウド上で保存・管理ができるので、紙での保管が不要になります。紙面での記録が欲しい場合は、必要な部分の印刷も可能です。費用対効果の高さにより、年々利用する事業所が増え続けています。

カイポケ|株式会社エス・エム・エスの比較ポイント

  • 乗り換えの際にデータ移行業務を代行してくれる
  • 介護記録をクラウド上で保存・管理
  • 費用対効果の高さから導入事業者数は年々増加傾向

製品情報

会社名 株式会社エス・エム・エス
製品名 カイポケ経営支援サービス
伝送ソフトの種類 介護ソフトの一機能として介護請求も出来るソフト
価格 初期費用0円・月額1000円~※いずれも税別・1事業所あたりの価格
機能 介護請求、会計、経営管理、勤怠管理、給与計算、ホームページ作成、福利厚生クーポン

まもる君クラウド|株式会社インタートラスト

株式会社インタートラスト

出典:株式会社インタートラスト https://www.intertrust.jp/

初期費用やバージョンアップ費はもちろん介護記録も無料で、スマホ・タブレットでも利用ができます。端末を選ばずどこでも使用できるので、忙しい業務の中でも簡単に管理が可能です。

また、予防給付や総合事業に関する各サービスも、月額料金で全て利用することができます。利用者やスタッフ・パソコンが増えても追加料金がかからない点は人数の多い事業所にとってメリットでしょう。

まもる君クラウド|株式会社インタートラストの比較ポイント

  • スマホ・タブレットなど端末を選ばずどこでも操作が可能
  • 予防給付や総合事業に関するサービスも無料で利用できる
  • 利用者やスタッフパソコンの数に関わらず料金は一律

製品情報

会社名 株式会社インタートラスト
製品名 まもる君クラウド
伝送ソフトの種類 介護ソフトの一機能として介護請求も出来るソフト
価格 初期費用0円・月額7,800円~※いずれも税別・1事業所あたりの価格
機能 LIFE(科学的介護情報システム)に対応、介護請求、介護記録、売上管理

まもる君クラウドの評判・料金などについてはまもる君クラウドの評判・口コミは?料金やメリット・デメリットも解説でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

ケア樹Free|株式会社グッドツリー

株式会社グッドツリー

出典:株式会社グッドツリー https://goodtree.jp/

運用を効率化させるためクラウドを使用し、多くの機能をオプションにすることで低価格を実現しています。料金は月額制ではなく年額制になっており、初回のみアカウント登録料が必要です。

2年目以降はアカウント登録料が不要なので、さらにお得に利用が可能。LIFEに対応しており、画面は紙の帳簿をイメージしたデザインになっております。紙の帳簿になじみがある方でも違和感なく操作が可能です。

ケア樹Free|株式会社グッドツリーの比較ポイント

  • 多くの機能をオプションにすることで低価格を実現
  • 初年のみアカウント登録料が必要
  • 紙の帳簿をイメージしたデザインで誰でも操作が簡単

製品情報

会社名 株式会社グッドツリー
製品名 ケア樹Free
伝送ソフトの種類 介護ソフトの一機能として介護請求も出来るソフト
価格 1年目43,800円〜・2年目33,800円〜※いずれも税別・1事業所あたりの価格。初回のみアカウント登録料必要。
機能 LIFE(科学的介護情報システム)に対応、介護請求、情報連携の標準仕様に対応

楽すけ|ニップクケアサービス株式会社

ニップクケアサービス株式会社

出典:ニップクケアサービス株式会社 https://www.nippku.com/

パソコンが苦手で操作方法が分からない場合も、満足できるようサポートが充実しています。ヘルプデスクに相談するだけで、現在開いている画面を遠隔で一緒に確認しながらレクチャーが可能です

さらに、ユーザー向けのWebサイト「楽すけネット」にはマニュアルやよくあるご質問などを随時更新。ソフトをパソコンにインストールして使用するタイプで、介護サービスごとに年間保守料を支払います。

楽すけ|ニップクケアサービス株式会社の比較ポイント

  • 遠隔操作で同じ画面を見ながらレクチャーしてくれる
  • ユーザー向けのWebサイトで最新情報を随時更新
  • 介護サービスごとに年間保守料が必要

製品情報

会社名 ニップクケアサービス株式会社
製品名 楽すけ
伝送ソフトの種類 介護ソフトの一機能として介護請求も出来るソフト
価格 初期費用0円・月額5,800円~※いずれも税別・1事業所あたりの価格
機能 自事業者設定、取引先設定、保険者設定、被保険者設定、ケアプラン作成、実績票・請求書・領収書印刷

カナミッククラウドサービス|株式会社カナミックネットワーク

株式会社カナミックネットワーク

出典:株式会社カナミックネットワーク https://www.kanamic.net/

自宅で療養したいという要望をもつ高齢者は多くいます。その要望を叶えるため、担当医師や看護・介護の専門職の方が情報共有できるよう開発されたシステムです。家族の方も情報を見ることができ、確認することで安心感を得られるでしょう。

詳しい料金は問い合わせが必要ですが、基本的な機能であれば0円から利用できます。機能が充実しており、あらゆる業務のペーパーレス化が可能。忙しい作業時間も大幅に短縮できます。

カナミッククラウドサービス|株式会社カナミックネットワークの比較ポイント

  • クラウドで複数人との情報共有が可能
  • 基本的な機能は0円から利用可能
  • あらゆる業務をペーパーすることで業務効率アップ

製品情報

会社名 株式会社カナミックネットワーク
製品名 カナミッククラウドサービス
伝送ソフトの種類 介護ソフトの一機能として介護請求も出来るソフト
価格 要お問い合わせ
機能 LIFE(科学的介護情報システム)に対応、介護請求、統計・経営分析、債権管理、本部から複数拠点を一元管理

ファーストケア|株式会社ビーシステム

株式会社ビーシステム

出典:株式会社ビーシステム https://www.fc-soft.jp/

無駄なコストを省くことでリーズナブルな価格を実現させました。料金は月額プランとおまとめプランがラインナップしています。おまとめプランは1年・3年・5年があり、月額プランよりトータルコストが安いです。

通信速度の早さも魅力のひとつとなっており、請求時期などの繁忙期でも快適な操作が実現できます。ネットに依存しないクライアント/サーバー型を利用することで、業務の効率化が可能です。

ファーストケア|株式会社ビーシステムの比較ポイント

  • 料金は月額プランとおまとめプランをラインナップ
  • 利用期間内の法改正時も追加料金不要
  • クライアント/サーバー型で快適操作を実現

製品情報

会社名 株式会社ビーシステム
製品名 ファーストケア
伝送ソフトの種類 介護ソフトの一機能として介護請求も出来るソフト
価格 要お問い合わせ
機能 介護請求、記録、計画書

民間のおすすめ国保連伝送特化型サービス3選

続いて国保連伝送に特化したおすすめの国保連伝送サービス3製品をご紹介します。

けあ蔵|アルティウスリンク株式会社

アルティウスリンク株式会社

出典:アルティウスリンク株式会社 https://www.altius-link.com/

導入費用が0円となっており、定額の月額費用以外は一切かからない点が魅力のソフトです。国保連伝送ソフトでは買い替えが必要となる制度改正時のバージョンアップも、けあ蔵では一切かかりません。

どこのメーカーの介護請求ソフトで作成されても、伝票処理をすることが可能です。支払決定額内訳書などの伝票処理後の結果も、画面上で確認ができるので伝送できたかの心配がありません。

けあ蔵|アルティウスリンク株式会社の比較ポイント

  • 導入費用0円で月額費用以外の追加料金不要
  • どのメーカーの介護処理ソフトで作成されても伝票処理が可能
  • 国保連からの通知をEメールでお知らせ

製品情報

会社名 アルティウスリンク株式会社
製品名 けあ蔵
伝送ソフトの種類 国保連伝送(介護請求伝送)に特化したソフト
価格 初期費用0円・月額1,000円(税別)/1事業所あたり
機能 国保連からの通知受け取り、伝送処理忘れ防止アラート、複数事業所一括伝送

ケアネットメッセンジャー|株式会社日本ケアコミュニケーションズ

株式会社日本ケアコミュニケーションズ

出典:株式会社日本ケアコミュニケーションズ https://www.care-com.co.jp/

業界内の30,000事業所で利用されているほどのトップシェアです。標準で装備されている法人本部管理機能は、特許を取得しています。機能の内容は法人本部が法人内の事業所に対し、まとめて確認・操作を行えるよう設計されているのです。

他にもオプションで別途料金はかかりますが、返戻管理くんという機能も特徴といえます。こちらも特許を取得しており、ケアネットメッセンジャー独自の機能です。こちらを利用することで、返戻の再請求漏れがチェックできます。

ケアネットメッセンジャー|株式会社日本ケアコミュニケーションズの比較ポイント

  • 業界内30,000事業所での導入実績
  • 特許を取得した法人本部管理機能で一括管理が可能
  • オプション機能の返戻管理くんを利用すれば返戻の再請求漏れがチェックできる

製品情報

会社名 株式会社日本ケアコミュニケーションズ
製品名 ケアネットメッセンジャー
伝送ソフトの種類 国保連伝送(介護請求伝送)に特化したソフト
価格 参加費(初回のみ)3,000円・月額1,000円※いずれも税別・1事業所あたりの価格
機能 法人本部管理機能、国保連からの通知受け取り、複数事業所一括伝送、返戻管理くん

介護請求伝送サービス|株式会社富士通四国インフォテック

株式会社富士通四国インフォテック

出典:株式会社富士通四国インフォテック https://www.fujitsu.com/jp/group/fsit/

今回紹介している中で最も月額が安く、事業所番号数に関わらず1IDにつき月額980円から利用ができます。介護保険システムはメーカー問わず利用可能です。現在利用しているシステムを、そのまま継続・運用ができます。

セキュリティやサポートが万全な点も魅力のひとつ。サーバーの監視は24時間365日実施されており、SSLによる暗号化通信でインターネット上でも安全です。メーカーサポートは電話やメール、FAXでも対応してくれます。

介護請求伝送サービス|株式会社富士通四国インフォテックの比較ポイント

  • 月額は1IDにつき980円という最安クラス
  • 介護保険システムはメーカー問わず連携可能
  • メーカーサポートは電話やメール、FAXで幅広く対応

製品情報

会社名 株式会社富士通四国インフォテック
製品名 介護請求伝送サービス
伝送ソフトの種類 国保連伝送(介護請求伝送)に特化したソフト
価格 初期費用3,000円・月額980円※いずれも税別・1IDあたりの価格
機能 国保連からの通知受け取り、複数事業所一括伝送、差替え請求データ送信

国保連伝送ソフト(介護保険請求ソフト)の選び方

ここからは国保連伝送や介護請求ソフトの選び方のポイントを解説します。

介護保険請求以外の機能も必要な場合

介護保険請求以外の機能も利用したい場合は、どのような機能が必要かを具体的に確認する必要があります。付随する機能により金額が変わるので、なんとなく導入したソフトが不要な機能ばかりだとコスパが悪いです。複数機能が一体型になっている場合、請求データの伝送はもちろん、日々の介護記録から保険請求データの作成まで一貫して行うことができます。便利な機能を追加するたびに導入費用は高くなるので、本当に必要な機能を見定めていくと良いでしょう。

より多くの製品が知りたい方は、【2023年版】おすすめ介護ソフト28製品を徹底比較|選び方まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

国保連伝送+利用者請求機能が必要な場合

国保連への伝送機能に加えて利用者請求が行えるソフトもあります。介護サービスを提供した場合、国保連への請求業務とあわせて利用者への請求業務も同時に発生します。これらをひとつのソフトでまとめて管理できると請求漏れを防止できます。

介護保険請求のみの機能が必要な場合

伝送機能だけ使用できればいいという場合は、アルティウスリンク株式会社の「けあ蔵」や日本ケアコミュニケーションズ社の「ケアネットメッセンジャー」、富士通四国インフォテック社の「介護請求伝送サービス」が有名です。これら3社が国保連伝送に特化したソフトを販売している代表企業といえるでしょう。どのソフトも月額が1,000円前後となっており、リーズナブルに利用することができます。

医療機関の介護保険請求について

このような伝送機能のみのソフトは、利用者管理などを行わない医療機関での介護保険請求にもおすすめです。介護記録や利用者管理などの機能がない分、コストも抑えることができます。

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介護保険のレセプト請求とは

レセプト業務は介護事務の重要な業務のひとつです。介護事業所が介護サービスを提供した場合、利用者に対して原則1~2割、国保連に対して残りの8~9割の費用を請求します。ことのきの国保連への請求業務を「レセプト業務」と呼んでいます。毎月1~10日までに国保連へ請求データを送る必要があります。

介護保険請求の流れ

介護保険請求と支払の流れ

具体的な請求の流れについて、「居宅介護支援事業所(ケアマネ)の場合」「サービス提供事業所の場合」「居宅介護支援事業所が地域包括支援センターから委託される場合」の3パターンに分けて解説します。

居宅介護支援事業所(ケアマネ)の場合

居宅介護支援事業所において、介護保険請求を行う流れは下記の通りです。

  1. 利用者の介護サービス計画(1ヶ月分)を作成する
  2. 利用者へ介護サービスの利用票を交付する
  3. サービス提供事業所とサービス内容を調整し、サービス提供事業所へ提供票を交付
  4. サービス提供事業所からサービスの実績報告を受け取る
  5. 期限内に「給付管理票」と「居宅介護支援介護給付費明細書」を作成して国保連へ請求
  6. 国保連から支払われる居宅介護支援費用を受け取る

サービス提供事業所の場合

サービス提供事業所の場合は、居宅介護支援事業所のケアマネジャー(ケアマネ)からサービス提供依頼を受けて介護保険請求を行います。サービス提供事業所の場合は下記のような流れで介護保険の請求業務を行います。

  1. 居宅介護支援事業所(ケアマネ)から利用者へのサービス提供依頼を受ける
  2. サービス内容を調整した後に、介護支援事業所から提供票を受け取る
  3. 利用者と契約し介護サービスを提供する
  4. 利用者へ請求を行い自己負担額分の支払いをもらう
  5. 居宅介護支援事業所へ実際に提供したサービス内容を報告する
  6. 期限内に「介護給付費請求書」と「介護給付費明細書」を作成し国保連へ請求
  7. 国保連から支払われる介護給付費を受け取る

居宅介護支援事業所が地域包括支援センターから委託される場合

地域包括支援センターが居宅介護支援事業所にサービス委託する場合は、「委託費」が発生します。介護保険請求の流れは以下の通りです。

  1. 地域包括支援センターと居宅介護支援事業所の間で契約書を締結する
  2. サービス計画書を作成し、サービス提供事業所に提供票を交付する
  3. サービス提供事業所からサービスの実績報告を受け取る
  4. 地域包括支援センターに委託費請求書や実績報告書などの書類を提出し、実績を報告する
  5. 地域包括支援センターから委託費を受け取る

レセプト業務・介護保険請求については、国保連請求(介護報酬請求)の流れをやさしく解説!でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

月途中で要介護認定の区分変更があった場合の請求について

すでに介護認定を受けていても、新たな病気やケガの発症で区分変更を行うことがありますが、月の途中で要介護認定の区分変更を申請する場合、区分変更中は請求ができません。変更の結果が出た後に請求を行うことになります。また、区分変更の結果が出た後もサービスを提供した時点での介護度が適用されるため、請求方法には注意が必要です。区分変更後の請求は複雑になりがちですが、介護ソフトを使えば簡単に行うことができます。

オンラインで介護保険請求を行うメリット

平成30年4月より、介護給付費は原則インターネットまたは電子媒体(磁気媒体)による請求となりました。CD-Rなどの電子媒体でも請求は行えますが、インターネットでの伝送請求に変更することで多くのメリットがあります。

  • 24時間いつでもデータが送信できる
  • 郵送の手間がなくなる
  • 郵送した電子媒体の到着を心配する必要がなくなる
  • 提出後誤りに気づいた場合も簡単に再送信できる
  • 返戻通知や支払通知を早く知ることができる

インターネットでの伝送請求は時間を気にせずいつでも行うことができます。郵送した電子媒体がきちんと届いているか確認する手間も不要です。また、請求件数を確認できるため、送付漏れの心配がなくなります。提出後誤りに気づいた場合も、受付期間中であれば修正して簡単に再度データを送信することも可能です。その他、オンライン請求の場合は使用した介護ソフトに返戻通知や支払通知が届くため、郵送の場合よりも早く結果を知ることができます。伝送ソフトや介護ソフトを導入することで、大変な請求業務を効率化することができます

まとめ

介護施設を運用するにあたり、国保連への保険請求は非常に重要な業務になります。時間と手間がかかるため、作業に負担を感じる施設が多いです。国保連伝送・介護請求ソフトを導入すると、今までの業務負担を大幅に軽減してくれるでしょう。これらのソフトは国保連が提供しているタイプと介護メーカーが販売しているタイプがあります。介護メーカーによって製品の機能は異なるため、導入前に必要なシステムはなにかを充分に検討しましょう。それぞれの施設にとって最適なソフト・メーカーに出会えることを心より願っています。

介護請求(国保連伝送)ソフト選びでお困りではありませんか?
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中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。

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