グループホームは認知症の症状が出ている高齢者のための小規模な介護施設です(入居条件は、「要支援2」以上、または「要介護1以上」)。スタッフの気づかないところでの入所者の徘徊に頭を悩ませている施設も多いのではないでしょうか。また病院や、大規模施設で利用するナースコールほどの機能は必要ないので、施設規模にあったシンプルなナースコールを選びたいとお考えの方も多いことでしょう。
この記事ではグループホームに適したナースコールの各メーカーを紹介し、自施設にあった商品を選ぶポイントについても解説していきます。新規導入や更新・入れ替えを検討している施設の方は、ぜひ参考にしてください。
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グループホームは認知症の症状が出ている高齢者向けの小規模な介護施設です。グループホームでは、施設規模にあったシンプルな構成のナースコールがよく選ばれています。また、認知症の方が不必要に呼び出しボタンのコードを引っ張ってしまい、故障が多発することも考えられるため、故障リスクの少ない無線タイプのナースコールを選ぶ施設も多くあります。
近年、小規模施設のニーズに応える形で、様々なメーカーから新しい製品が登場しています。大規模な工事が不要で低価格で導入可能なナースコールや、見守りセンサーと連携して利用者さまの徘徊をいち早くしらせてくれるナースコールなど、小規模施設のニーズにあったナースコールが多数あります。
この記事では、2ndLaboがオススメするグループホーム向けのナースコールを紹介します。
グループホームにおけるナースコールの設置について法律で明文化されたものはないため、「グループホームにナースコールの設置義務はない」といえます。
ただ、高齢者虐待防止法では、「高齢者の福祉・介護サービス業務に従事する者による高齢者虐待の防止」とされています。グループホームの利用者がすべて高齢者の場合は少なく、この法律がそのまま適用されるとは限りませんが、利用者の安全を確保する目的でナースコールを設置している施設もあります。
グループホームは小規模であることが多いですが、利用者の徘徊への対策は必要です。職員の目が届かない場所や、入ってもらいたくない場所に近づいた際に通知する目的で、簡易的なナースコールを導入している施設もあります。
アイホンやケアコムなど大規模なナースコールを設置する必要はないので、簡易ナースコールを扱っているハカルプラス株式会社|CAREaiなどを検討すると良いでしょう。
介護施設におけるナースコールの設置義務については、 「病院・介護施設のナースコールの設置義務・必要性について法律面から解説」で詳しく取り上げています。参考にしてください。
ナースコールの仕組みなど基本情報をお探しの方は、 「ナースコールの基礎知識 | 仕組みや構造、選び方を解説【2023】」で詳しく取り上げています。参考にしてください。
ナースコールの配線には、有線と無線があります。有線タイプのナースコールを使用している場合、利用者さまがコードを不必要に引っ張ってしまい、呼び出しボタンの故障が多発する可能性があります。無線タイプのナースコールを利用することで、コードの断線や根本端子の破損等の故障リスクを軽減できます。無線タイプのナースコールは配線工事も必要ないため、取り付けやレイアウト変更も容易に行えます。
無線型ナースコールをお探しの方は、 「無線ナースコール徹底解説|仕組みやメリット、取扱いメーカーも紹介」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
グループホームで働くスタッフが頭を悩ませる問題に、利用者さまの徘徊があります。スタッフが気づかないところでの徘徊は、転倒のリスクもあり非常に危険です。常に気を配らないといけないため、スタッフの心理的負担も大きいことでしょう。
徘徊への対策として、赤外線センサーを使ったナースコールがあります。センサーが利用者さまの動きを検知し、スタッフに通知することで、利用者様の動きをいち早く把握できます。結果的に転倒のリスクを軽減し、スタッフの負担も軽減することができます。特に夜間のように人手が不足する時間帯に重宝するでしょう。
他には、見守りセンサーとナースコールを連動させることもできます。連動が可能かどうかは、メーカーごとに異なるので、確認してみましょう。
様々な便利な機能が搭載されたナースコールが販売されていますが、施設の規模や、施設の実情にあったナースコールを選ぶことが大切です。便利な機能が多く搭載されているナースコールを選べば、その分だけ導入コストが高くなる可能性があります。いっけん便利に見える機能でも、いざ導入したら全く使わなかった…。そんな事態を避けるためにも、導入する前には、必要な機能を十分に検討する必要があります。
ご紹介したナースコールは、無線接続のため初期工事の費用がかからなかったり、施設毎に必要な機能をカスタマイズできたりと、施設の実情に見合った運用ができます。導入を検討する際には、必要な機能をよく考えて、費用が膨らまないように気を付けましょう。
ナースコールの価格は 「ナースコールの価格はどれくらい?|主要7メーカーの参考価格付き」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
さっそく、グループホーム向けにオススメのナースコールを紹介します。低価格で、徘徊対策となるナースコールを厳選したので、自分の施設にあうものを探してみてください。
ハカルプラス株式会社は、電気計測機器やメディカルケア機器などの開発・製造を手がけています。1916年創業と歴史は古く、今では国内外にネットワークを持つ老舗企業です。
「コンセントコール」は、工事不要の呼び出し通知システムです。Wi-Fiも必要なく、コンセントに挿すだけですぐ使えます。呼び出しボタンを押すと親機とペンダントに部屋番号が表示され、呼び出し音が流れる仕組みです。最短10日で利用でき、いきなりの導入に不安がある場合はデモ機貸出サービスで実際の機器を試せます。予算がない施設や緊急でコールシステムが欲しい施設などにおすすめです。
ハカルプラス株式会社の比較ポイント
対象施設 | 介護施設、医療機関 |
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参考価格 | ライトシリーズ合計:¥65,000 スタンダードシリーズセット(上限20床):¥136,000 スタンダードシリーズセット(上限100床):¥176,000 |
連携機器 | ー |
設置方法 | コンセント接続 |
株式会社マイコールは、ワイヤレスチャイムや呼び出しベルなど飲食店や福祉施設に必要な機器を提供している企業です。ワイヤレス機器を通じて、日本の高齢化社会に役立つ事業を展開しています。
ワイヤレスコールシステム「SMADIO(スマジオ)」は、配線工事をしなくても導入できる無線呼び出しシステムです。同製品は工場や飲食店で使用されていますが、介護施設や病院用のナースコールタイプ送信機も用意されています。呼び出しボタンを押すと受信機へ番号が表示されるだけでなく、腕時計型レシーバーでも受信することが可能です。そのため、腕時計型レシーバーを身につけていれば本体受信機から離れた場所での作業もできます。
株式会社マイコールの比較ポイント
対象施設 | 介護施設 |
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参考価格 | 40万円程度 |
連携機器 | 呼び出しベル、レシーバー |
設置方法 | 無線 |
株式会社iSEEDは、ICT技術を活用して明るい高齢化社会の実現をめざす企業です。これまでに徘徊感知システムや位置情報検索システムなどを販売してきました。
さまざまな機能をスマートフォンで一元管理できる「パルモスマートコール」を提供しています。パルモスマートコールは、長距離での無線通信を可能にした新世代の無線ナースコールです。見守りシステムと連動したバイタルサインの管理や、スマートフォン上での介護記録の入力もできます。同製品は拡張性が高く、施設の規模に応じてシステムを自由に選択することが可能です。
費用を抑えて導入したい方向けには、ナースコール機能のみを備えた「ナースコールシステム R-A型」があります。他にも大声を出したり、暴れたりした時に自動で呼び出しをかける「セーフティモニタ付システム」やエリア内であればどこでも呼び出しを受けられる「ハンディナースコールシステム」などが用意されているので、あらゆる状況に対応できるでしょう。
株式会社iSEEDの比較ポイント
対象施設 | 医療機関、介護施設 |
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参考価格 | 要問合せ |
連携機器 | スマートフォン、見守りセンサー、インカムなど |
設置方法 | 無線 |
株式会社パシフィック湘南は、飲食店や工場などに無線機器を製造・レンタルしている企業です。病院・クリニックに対しても、患者様の呼び出しに使用できる呼び出しベルシステムを提供しています。
同社の「ソネット君」は、医療福祉施設でもナースコールとして活用できるオーダーコールシステムです。受信機と送信機のラインナップが多く、設置場所や活用シーンに応じてさまざまな種類を選べます。1台の受信機でエリア別に呼び出し音を分けることもでき、チャイムの種類は全部で14つです。オプションで人感センサーを導入すれば、人の動きをキャッチして受信表示機に音や番号で知らせることも可能です。
株式会社パシフィック湘南の比較ポイント
対象施設 | 介護施設、医療機関 |
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参考価格 | 要問合せ |
連携機器 | 量77g、単4アルカリ乾電池×2本 |
設置方法 | 無線(呼び出しベル) |
名電通株式会社は、1974年の創業以来、ビジネスフォン業界で長く活躍し続けている企業です。信頼と実績をもとに、現在も多くの通信機器を販売しています。
同社のナースエコールは、従来式ナースコールの約半額で導入できる「電話機一体型ナースコールシステム」です。一元管理システムにより、複数施設で「拠点間内線通話」「拠点間着信転送機能」を活用できます。高い拡張性を備えたナースコールシステムを低価格で導入できる点が特徴です。また、無線と有線の両方で運用できるハイブリッド型のナースコールでもあります。非常時のみ、親機と子機を有線で接続することも可能です。
名電通株式会社の比較ポイント
対象施設 | 医療機関、介護施設 |
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参考価格 | 7,800円/月~(小規模施設の場合。要問合せ) |
連携機器 | PHS、スマートフォン、各種センサー、インカムなど |
設置方法 | 無線 |
グループホームをはじめとした小規模な介護施設におすすめのナースコールについて解説しました。ナースコールを選ぶ際に、どこまでの機能が必要で、周辺機器を含めてどういう運用にするべきか迷うことも多いでしょう。そんなときは、医療福祉施設の製品比較サービス2ndLaboに相談しましょう。各分野に精通したコンシェルジュがヒアリングし、オススメの企業にお繋ぎします。施設にあったナースコールを導入し、利用者さま・患者さまも、職員も過ごしやすい環境を実現しましょう。
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