開業医必見!患者が来ないクリニックの対策

更新日 2023.11.16
投稿者:豊田 裕史

「クリニックを開業したけれど、患者さんがなかなか来ない。」そんな悩みを抱えている開業医は多いのではないでしょうか。クリニックにおいて、集患性を高めることは非常に大切です。
患者さんが来ないとお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

クリニックに患者が来ない原因とは?

患者さんが来ない理由を把握することで、それに合わせた対策が取れるようになるでしょう。ここからは、クリニックに患者さんが来ない主な理由を解説していきます。

立地条件が悪い

患者さんが来ない要因としてまず考えられるのは、クリニックの立地条件が悪いという点です。クリニックの立地条件は、来院率に大きく影響します。たとえば、クリニックのある近隣エリアに競合クリニックが多いと、来院率は低くなってしまうでしょう。

また、近くに主要な道路やバス停があるなど、アクセスの良さも立地条件に大きく影響するポイントです。一方通行の道路沿いなど、行きにくい場所にあるクリニックはどうしても患者さんが足を運びにくくなるでしょう。

そのため、物件選びの際には家賃が安いという理由だけではなく、患者さんが足を運びやすいかどうかを確認しておくことが大切です。

クリニックの知名度が低い

クリニックの知名度が低いことも、患者さんが来ない原因のひとつとして挙げられます。知名度を上げるために有効な手段が、ホームページの作成です。患者さんのほとんどが、来院前にクリニックのホームページをチェックする傾向にあります。

そのため、ホームページを充実させておくと、患者さんに安心感を与えることができるでしょう。最近では、ホームページ以外にもSNSで情報を発信しているクリニックも少なくありません。病院の混雑状況や施設紹介写真などを多く掲載させておくと、患者さんも利用しやすくなるでしょう。

クリニック向けのホームページ制作会社について【2023】クリニック・病院におすすめのホームページ制作会社17選で詳しく解説しています。

クリニックの雰囲気が悪い

次は「クリニックの雰囲気が悪い」ことが挙げられます。患者さんとのコミュニケーションが不足していると、クリニックの印象が悪くなります。必要以上に世間話をする必要はありませんが、ある程度の会話をすることで患者さんがリラックスできます。

それにより、患者さんが安心して診察を受けられるようになるでしょう。医師や看護師が親身になって接することで、クリニック全体の雰囲気が温かくなります。そうすることで、患者さんに「次もこのクリニックに来よう」と思ってもらうことができるでしょう。

予約を受け付けていない

予約を受け付けていないことも、患者さんが集まらない理由になります。予約を受け付けることで、患者さんの再来院率を上げることができるからです。 また、次回の予約を取ってもらうことで、患者さんが完治したかどうかを見極めることができます。

さらに、予約を受け付けることで、クリニックの混雑を避け、効率的に運用できるというのもメリットのひとつです。最近では、スマホやパソコンで簡単に予約ができるシステムも流通してきています。予約を取りやすくすることで、来院率を上げることができるでしょう。

クリニック向けの診療予約システムについては【2023】クリニックにおすすめの診療予約システム23選|価格や選び方までで詳しく解説しています。

患者が来ないクリニックの対応策とは?

患者さんが来ないクリニックでは、原因に合わせた対策を取っていく必要があります。ここからは、患者さんが来ないクリニックでできる主な対応策をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

クリニックの知名度を上げる

最初の対策は「クリニックの知名度を上げる」ということです。クリニックの存在を知ってもらわなければ、新しい患者さんに来院してもらうことはできません。知名度を上げるためにも、ホームページの作成や看板の設置などを行いましょう。

既にクリニックのホームページを持っていても、更新されていない場合はリニューアルを検討してください。SEO対策やMEO対策をしながら、ネットでクリニックを探す人の目に留まるように工夫しましょう。

なお、看板を設置する際には、診療科名を入れておくことで患者さんへのアピールにつながるはずです。

患者に丁寧に対応する

次に、患者さんには丁寧に対応することが大切です。開業した医師の腕が確かでも、患者さんへの対応が悪いと顧客満足度が下がってしまいます。患者さんの多くは不安を抱えているので、しっかり話を聞いてあげることで安心感を与えることができるでしょう。

医師だけでなく、看護師や医療事務の対応にも注意を払っておく必要があります。スタッフひとりひとりが患者さんの気持ちに寄り添った対応をすることで、患者さんの満足度を上げることができるからです。

クリニックの雰囲気を良くする

クリニックの雰囲気を良くすることも、大切な対応策のひとつです。たとえば、院内に埃が落ちていたり、全体的に暗い雰囲気だったりすると、来院する患者さんにあまり良い印象は与えません。

反対に清潔感のある内装であれば、クリニックの雰囲気を良くすることができるでしょう。なお、新しい設備や雰囲気の良い院内の写真は、積極的にホームページにアップするようにしてください。

SNSを活用する

最後の方法として、SNSの活用が挙げられます。InstagramやTwitterなど、SNSで定期的に情報を発信するようにしましょう。クリニックの様子や特別なサービスをSNSで発信することで、その地域に住んでいる方に知ってもらうことができます。

また、来院して満足した患者さんが、リツイートなどをすることで情報の拡散も期待できるでしょう。SNSでの宣伝は費用がかからないので、ぜひ積極的に取り組んでいきたい取り組みになります。

開業前に準備しておくべき事項とは?

これからクリニックを開業しようとしておられる方は、集患のためにいくつかの準備をしておきましょう。ここからは、開業前に準備しておくべき事項を具体的に解説していきます。

診療圏調査

まずは「診療圏調査」です。診療圏調査とは、その場所で開業した場合に1日で見込まれる来院者数を算出する調査のことです。昼夜の来院患者数予測やそのエリアの人口世帯の特性なども調査に含まれますので、開業前にきちんと確認しておく必要があります。

診療圏調査を事前にしておくことで、クリニックの開業を成功させることができるでしょう。ある程度の診療圏調査は自分でもできますが、詳しく知りたい場合や時間がない場合には調査会社に委託することも可能です。

余裕を持った集患対策を

集患対策は余裕を持って行いましょう。大抵の患者さんにはかかりつけの病院があり、新しい病院に切り替えるのはハードルが高いことだからです。たとえ、今のかかりつけ医に不満があったとしても、切り替えるのが面倒で通い続けるという人も少なくありません。

そのため、患者さんに来院してもらうためには、少しずつ病院の魅力を伝えていく必要があるのです。クリニックを切り替えてもらうためには、少なくとも2ヶ月~3ヶ月かかると見ておく必要があります。クリニックの良さを発信し続け、少しずつ来院数を増やしていきましょう。

必要な患者数はどれくらい?

クリニック経営を成功させるためには、安定した来院者数を確保することが重要です。ここからは、具体的にどれくらいの来院者数があればクリニック経営を成功させられるのか、具体的に解説していきます。

患者数と収入の関係

来院する患者さんの数は、クリニックの収入に大きく影響します。診療費は診療科目によっても変わってきますが、内科の場合は一人当たり5,800円が平均的な診療単価です。つまり、1日の来院者数が1人増加するだけで、一日の収入は5,800円増加することになります。

仮に毎日1人ずつ増加するとなると、5,800円×5日=29,000円です。週に29,000円、ひと月あたり116,000円の収入アップになるので、来院数が非常に重要であることがお分かりいただけるでしょう。

医院経営に必要な患者数は?

クリニックの来院者数は診療科によっても変わってきますが、一般的には40人が目安だと言われています。40人の来院者数であれば、一人当たりの診療時間は10分前後となります。

問診や処置の時間を考えると、実際に医師が診療する時間は5分程度といえるでしょう。なお、 厚生労働省の「受療行動調査」によると、3分を切る診療時間は患者さんの満足度低下につながることが分かっています。収入と顧客満足度のバランスを考えると、40人が理想の来院者数といえるでしょう。

出典:受療行動調査

まとめ

開業医が抱きがちな「患者さんが来ない」という悩みの原因や対応策を具体的に解説してきました。患者さんが来なければ、開業しても十分な収入を得ることができません。そのため、なぜ患者さんが来ないのか原因を見極め、適切な対応策を講じていく必要があるでしょう。

最も手軽に始められる対応策は、ホームページの充実やSNSの活用です。クリニックの存在を患者さんに知ってもらうことで、来院者数を増やすことができるでしょう。SEO対策やMEO対策をしながら、クリニックの情報を積極的に発信していくことが大切です。

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中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。

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