「クリニックを開業したけれど、患者さんがなかなか来ない」
「開業コンサルに言われた通り立地を選んだのに、待合室が閑散としている」
そんな悩みを抱えている開業医の先生は多いのではないでしょうか。「やはり立地が悪かったのか」「競合が多すぎるのか」と、外部の環境要因に原因を求めたくなる気持ちは痛いほど分かります。
しかし、元医療コンサルの視点から見ると、患者さんが来ない原因の9割は、立地でも景気でもありません。多くの院長先生が見落としているのは、Googleの検索順位やWeb広告のクリック率よりも、もっと根本的な「患者さんが離れていく院内オペレーション」と、地域医療における「信頼のインフラ作り」です。
本記事では、広告費をかけずに明日から着手できる、泥臭くも確実な「医院経営の修正アクション」を解説します。
現在、上記のようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひとも私たち「2ndLabo」にご相談ください。開業に必要な情報をまとめた業界最大級の独自データベースとコンシェルジュの知見で、開業準備から経営改善まで伴走いたします。
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患者さんが来ない理由を把握することで、それに合わせた対策が取れるようになります。ただし、ここで挙げる理由は、一般的に言われていることとは少し視点が異なるかもしれません。 自院の状況と照らし合わせながら、厳しい目でチェックしてみてください。
患者さんが来ない要因として、まず「立地条件」が挙げられます。確かに、駅からの距離や競合の存在は無視できません。しかし、ここで強調したいのは、「立地のせいにしてはいけない」ということです。
前提として、日本の保険診療(歯科を除く)のシステムは極めて強固であり、よほどの不正や法的な問題がない限り、クリニックが倒産することはめったにありません。それほど安定したビジネスモデルであるにもかかわらず、「経営が苦しい」と感じるのであれば、それは立地のせいではなく、患者さんが「もう一度行きたいと思えない」と感じる致命的なボトルネックが院内にある証拠です。
「場所が悪いから」と諦める前に、まずは自院のサービスや振る舞いに目を向ける必要があります。
知名度が低いことも原因の一つです。多くのクリニックがホームページ(HP)を作成していますが、ただ「あるだけ」では意味がありません。ここで言う「知名度」とは、単なるアクセスの多さではなく、地域での「リアルな評判」のことです。
特に注意すべきはGoogleマップの口コミです。悪い口コミがついたとき、「あのクレーマー患者か」と特定できるならまだマシです。しかし、「あの人かも、この人かも…」と複数の患者さんの顔が浮かぶ場合、それは悪い態度や冷たい対応が「常態化」している危険信号です。Web集客を行う前に、まずはこの「見えない悪評」の火種を消すことが先決です。
当社では、こうしたWeb上の評判管理も含めたホームページ制作・運用支援を行っています。40万円~の「ちょうどいい」価格帯で、地域に愛されるHPを制作いたします。
「雰囲気が悪い」というのは、単にスタッフの愛想が悪いという話だけではありません。もっと物理的な、「清潔感」と「音」の問題です。
診療予約システムがないことで機会損失を生むのはもちろんですが、それ以上に問題なのは「問診システムが、診察の効率化に繋がっていないこと」です。
患者さんの話が長引き、待ち時間が発生し、結果として患者さんが来なくなる。この悪循環は、システムを入れるだけでは解決しません。 重要なのは、予約・問診段階で「今日、何を一番解決したいのか」をトリアージ(選別)し、医師が診察室で会話をコントロールできる状態を作ることです。
原因が見えてきたところで、具体的な対応策を見ていきましょう。広告費をかけず、明日から院内の意識を変えるだけで実行できる施策が中心です。
知名度を上げるためにホームページや看板は必須ですが、それ以前に「今来ている患者さん」を大切にすることが、最も確実な広報活動です。
新規の患者さんを集めるにはコストがかかりますが、既存の患者さんに「また来よう」と思ってもらうコストはゼロです。 「ご家族で困っている方はいませんか?」といった声かけや、丁寧な説明の積み重ねが、地域での「良い評判」として広がり、結果的に知名度アップに繋がります。もちろん、その受け皿として、SEO対策やMEO対策が施されたホームページを用意しておくことは必須条件です。
「患者さんの話はしっかり聞きたいが、時間はかけられない」。これは多くの医師の悩みです。しかし、「患者満足度=診療時間の長さ」ではありません。
患者さんが不満を抱くのは、話す時間が短かったからではなく、「受け止めてもらえなかった」と感じるからです。 たとえ3分診療であっても、パソコン画面ばかり見ず、身体を患者さんに向けて「何か心配なことはありますか?」と聞くスタンス(姿勢)を見せるだけで、満足度は劇的に変わります。 「疑問は聞くよ」という姿勢を見せつつ、問診票などを活用して要点を絞る。これがプロの対応です。
意外と見落としがちなのが、最大のパートナーである「調剤薬局」との連携です。ここがうまくいっていないと、以下のような実害が出ます。
在庫切れリスク: 医師がこだわって出した薬の在庫がなく、患者さんを待たせてしまう。
説明の齟齬: ジェネリック推奨の国の方針と、医師のこだわり(先発品希望など)の意図が共有されておらず、薬剤師が説明に困る。
これを防ぐには、日々のコミュニケーションが重要です。 例えば、診療が伸びそうな時に「次で最後の患者さんです」と電話(ラストコール)を入れるだけで、薬局側のストレスは激減します。また、可能な範囲で顔を出し、「なぜこの薬を使うのか」を直接話すだけで、薬剤師は先生の意図を理解した強力な味方に変わります。
InstagramやX(旧Twitter)などで情報を発信することも有効です。 ただし、やみくもに投稿するのではなく、「クリニックの雰囲気」や「先生の人柄」が伝わる内容を意識しましょう。 医療情報は正確性が求められるためハードルが高いですが、院内の様子や、季節ごとの挨拶などを通じて親近感を持ってもらうことが目的です。
これからクリニックを開業しようとしておられる方は、集患のためにいくつかの準備をしておきましょう。ここからは、開業前に準備しておくべき事項を具体的に解説していきます。
まずは「診療圏調査」です。診療圏調査とは、その場所で開業した場合に1日で見込まれる来院者数を算出する調査のことです。 しかし、コンサル会社が出すデータ上の数字だけを鵜呑みにしてはいけません。
重要なのは、実際にその場所へ何度も足を運び、「人の流れ」や「競合クリニックの混雑状況」を目で見て確認することです。 「データでは人口が多いはずなのに、実際は人の動線から外れていた」というケースは少なくありません。
集患対策は余裕を持って行いましょう。大抵の患者さんにはかかりつけの病院があり、新しい病院に切り替えるのはハードルが高いことだからです。 クリニックを切り替えてもらうためには、少なくとも2ヶ月~3ヶ月かかると見ておく必要があります。
だからこそ、開業直後の「ご祝儀相場」に期待せず、地道にクリニックの良さを発信し続け、少しずつ来院数を増やしていく長期的な視点が不可欠です。
クリニック経営を成功させるためには、安定した来院者数を確保することが重要です。最後に、経営の目安となる具体的な数字について解説します。
来院する患者さんの数は、クリニックの収入に大きく影響します。診療費は診療科目によっても変わってきますが、内科の場合は一人当たり5,800円程度が平均的な診療単価と言われています。 つまり、1日の来院者数が1人増加するだけで、月間の収入は約10万円以上(診療日数による)変わってきます。この「1人の重み」を理解することが、経営の第一歩です。
クリニックの来院者数は診療科によっても変わってきますが、一般的には1日40人が損益分岐の目安だと言われています。 40人の来院者数であれば、一人当たりの診療時間は単純計算で数分~10分前後となります。
厚生労働省の「受療行動調査」によると、3分を切る診療時間は患者さんの満足度低下につながることが分かっています。 しかし、前述した通り「会話のコントロール」や「聞く姿勢」があれば、短い時間でも満足度を維持することは可能です。収入と顧客満足度のバランスを考えながら、最適なオペレーションを構築していきましょう。
出典:受療行動調査
開業医が抱きがちな「患者さんが来ない」という悩みの原因や対応策について、現場のリアルな視点を交えて解説してきました。
立地や広告も大切ですが、最も重要なのは「名医である前に、信頼できる地域のインフラであること」です。
患者さんの目を見て話せているか?
院内の掃除や音への配慮は十分か?
連携する薬局への配慮(挨拶や連絡)ができているか?
これらはすべて、広告費ゼロで、明日からすぐに始められることです。まずは身近な「振る舞い」を変えることから、医院経営の好循環を作っていきましょう。
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