「医師が開業するのは若くても(高齢でも)大丈夫?」
「開業医の平均年齢は?何歳から開業しよう・・・!?」
「クリニックを継ぐのに適した時期はいつだろう?」
このようなことが気になっている先生もいることでしょう。
本記事では、医師が開業する平均年齢や適齢期について解説しています。
新規で開業を検討されている先生も、継承開業を考えている先生もぜひ参考にしてみてください。
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2009年に社団法人日本医師会が行った「開業動機と開業医(開設者)の実情に関するアンケート調査」の結果では、新規開業の場合の平均年齢は41.3歳でした。開業して20年以上経っている場合の平均年齢は30代なので、開業時の平均年齢は上昇傾向にあります。病院などである程度のキャリアを積んでから開業するケースが増えてきています。
出典:開業動機と開業医(開設者)の実情に関するアンケート調査
クリニックで働く医師の平均年齢は年々高くなってきており、直近の数値では60.2歳が平均年齢となっています。クリニックで働く医師の半分以上が60歳以上だということです。クリニックで働く医師の平均年齢が上昇している要因には、開業医には定年という明確な区切りがないことに加えて、後継者が決まっていない経営者が増えていることが挙げられます。健康や環境が許す限りは、60歳、70歳を超えても、現役として働き続けることを選択する開業医が多いとも言えます。
出典:厚労省|令和2(2020)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況
一方で20代、30代でクリニックで働く医師の人数は、クリニックで働く医師全体のわずか5%です。このことからも、20代、30代で開業する医師はまだまだ少ないと言えるでしょう。
医師数 | 構成割合(%) | |
---|---|---|
29歳以下 | 309 | 0.3 |
30~39歳 | 5,053 | 4.7 |
40~49歳 | 18,212 | 17 |
50~59歳 | 28,495 | 26.6 |
60~69歳 | 31,835 | 29.7 |
70歳以上 | 23,322 | 21.8 |
総数 | 107,226 | 100 |
出典:厚労省|令和2(2020)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況
一般的にクリニックの開業に適した30代・40代だと言われています。クリニックの開業をするのに年齢制限はありませんが、求められる能力や経験・今後のライフプランなどを考えた際に、開業に適したタイミングはあります。ここでは、各年齢別での開業スタイルについて見ていきましょう。
20代でクリニックで従事する医師は全体のわずか0.3%です。そもそも医師になれるのは、最短でも26歳です。医学部に入学して6年間の教育を受け、医師国家試験後に、2年間の臨床研修医として2年間の経験を積む必要があります。医師としての経験や開業までの準備期間を考えた上でも、20代での開業はほとんどの医師にとって現実的ではないと言えるでしょう。
医師としてのキャリアや開業までの準備期間、開業医としてこれから働く年数を考えた時に、30代・40代は開業するのに最も適した時期だと言えます。医師として必要なスキルが備わり、自己資金もある程度準備することができます。30代・40代で開業をすれば、借入金の返済にも十分な期間を確保することができることでしょう。通常、借入金の返済期間は10年~20年です。金融機関も65歳ぐらいまでに返済が完了することを見込んで貸し出しを行うため、開業する場合は45歳くらいまでに決断できるのが理想です。
先述の通り、開業医の高齢化が進んでおり、60歳・70歳になっても現役で活躍されている先生は大勢いらっしゃいます。50代、60代の医師は経験も豊富で、医師としての技量も熟練の域に入っているものと思われます。しかし、高齢になってから開業する場合、その分開業医として働ける期間も短くなるので注意が必要です。高齢だと金融機関の融資も通りにくくなる傾向もあります。ご自身の子供も医師として働いている場合、開業後に後を継いでもらうことも視野に入れて、早いうちに相談をしておくといいでしょう。
なぜ、開業に至ったのか。その理由は人それぞれあるでしょう。2009年に社団法人日本医師会が実施したアンケートでは、「理想の医療の追求」「将来に限界を感じた」「経営も含めたやり甲斐」がトップ3でした。
出典:開業動機と開業医(開設者)の実情に関するアンケート調査
クリニックを継ぐ場合は、譲渡側と継承者がある程度の期間一緒に勤務する時間が必要です。2019年に日本医師会総合政策研究機構が発表した医師総研ワーキングペーパー「医業承継の現状と課題」に、休廃業・解散時の経営者の年齢が調査されていました。60代の代表が24.3%、70代が27.0%、80代以上が23.5%という結果となっていました。上記の内容を踏まえ、引き継ぎを行う時間とその後継承者が20年ほど事業を続けることを考えると40代くらいで継承開業するのが望ましいでしょう。
継承開業についてはクリニックの継承開業(承継)とは?メリットやデメリットを解説で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
結論から申しますと、開業医に定年はありません。そのため、自分の裁量で引退する年齢を決めることが出来ます。極論、医師としての能力や健康状態に問題がなければ生涯現役を目指すことも可能です。しかし、実際には70~75歳程度で引退をされる開業医が多いです。日本医師会が行ったアンケート結果によると、クリニックの開業医が回答した引退予定年齢の平均値は73歳となっています。
また引退のタイミングに関しては、本人の意志だけで決めるのが難しいのが現状です。開業時の借入金の返済状況や、老後資金、後継者の問題など、引退の際に開業医を悩ませる問題は多くあります。近年、開業医の後継者不在を一因にクリニックで働く医師の高齢化が進んでいます。令和2年度に厚生労働省が公表している調査結果によると、クリニックで働く医師の平均年齢は60歳を超えてきています。少子高齢者社会の進展により、医師の引退年齢も今後ますます高くなっていくことが予想されます。
出典:厚生労働省|令和2(2020)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況
クリニック開業についてよくある質問をまとまめました。
クリニック開業に必要な資金の目安は、開業形態や、坪面積、診療科目によって大きく変わります。おおよその金額になりますが、テナント開業の場合の開業資金が1,500~8,000万円程度、戸建て開業の場合の開業資金が1~3億円程度です。
クリニックの開業資金については診療科別の医院・クリニックの開業資金|開業医の資金調達方法までで詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
厚労省の調査結果によると、個人クリニックの開業医の平均年収は2,505万円となっております。診療科によっても平均年収は異なります。
開業医の平均年収については開業医の年収・働き方とは?勤務医時代とどう違う?で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
勤務医の時とは違って、大きな手術や緊急手術をすることは少なくなるでしょう。基本的には外来の患者様の診察や会話がメインとなります。勤務医のように急な呼び出しで時間外に働くことも少なくなります。また、クリニックを運営するためのスタッフ採用なども重要です。開業医となると、勤務医の時とは異なり先生ご自身が採用したスタッフと一緒に働くことになります。1人1人のスタッフが働きやすいように人間関係にも責任を持つ必要があります。
クリニックを開業するまでにやっておくべきことは以下の通りです。
今回の記事では、医師が開業する平均年齢や適齢期について解説してきました。医師としてのキャリア、開業に必要な自己資金の準備期間等を考えると30代後半から40代での開業が望ましいでしょう。開業医は勤務医とは違い、医師としてだけでなく管理者や経営者としての役割もあります。医師としての経験値を多く積んでおくことはもちろん、長期的な経営戦略などもしっかりと考えることが大切です。開業を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
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