開業医が住宅ローンを組む際の注意点|開業と住宅購入どちらが先?

更新日 2023.11.15
投稿者:豊田 裕史

この記事では開業医が住宅ローンを考える際の注意点について解説しています。開業と住宅購入どちらを先にするべきか、メリットデメリットとともに解説します。クリニック開業に必要な開業資金も参考にしてください。

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目次

「医院開業後」に住宅ローンを組むメリット・デメリット

開業直前や開業と同時期に住宅ローンを組むのは避けましょう。開業したクリニックが軌道に乗ってから、1~3年後を目安にあらためて住宅購入計画を立てるのがおすすめです。以下では、「医院開業後」に住宅ローンを組むメリット・デメリットを解説していきますので参考にしてください。

【メリット】十分な所得がある状態で住宅を購入しやすい

銀行の担当者に、単刀直入に「今の収支状況で住宅ローンを組むことができるか?」「どの位の売上や利益が出ると融資が受けられるか?」聞いてみるのがいいでしょう。

住宅ローンは、団体信用生命保険への加入が義務付けられており、融資の対象である住宅を担保にすることから、銀行側からすると貸し倒れになる可能性が低いです。

住宅ローンを組むのが難しい場合は、「どの程度の売上・利益が出ればローンを組めるのか?」聞いてみるといいでしょう。

【デメリット】開業がうまくいかないと住宅購入が難しくなる

開業後、売上・利益が想定よりも少なく、上手くいっていない場合は、住宅購入が難しくなります。開業したとしても、必ず成功するという保証はありません。

しかし、クリニックを開業した際の成功率は高いと言われています。厚生労働省の調査によると、勤務医の平均年収は1,000万~1,500万円です。一方、開業医は約2,400万円となっており、ほとんどの開業医は勤務医の年収を大幅に超えています。

出典:厚生労働省「第22回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」(2019年11月)

「医院開業前」に住宅ローンを組むメリットとデメリット

開業前であれば、住宅ローンは組みやすいです。しかし、逆に開業の際の資金調達が難しくなります。
ここでは、「医院開業前」に住宅ローンを組むメリットとデメリットを解説していきますので参考にしてください。

【メリット】住宅ローンの審査が通りやすい

開業前の住宅購入はローンが通りやすいです。ただし、住宅ローンの返済能力があるか否かを審査されるため、以下の要素が重要になります。

  • 年収や勤続年数
  • 勤務先の経営状況
  • 健康状態
  • 過去に返済事故がないかどうか
  • 完済時の年齢

上記の要素に問題がなければ、開業前の住宅ローンに通る確率は高いでしょう。

【デメリット】開業のための資金調達のハードルがあがる

一方、住宅ローンを先に組んだ場合、開業に伴う資金調達のハードルが高くなってしまいます。
開業資金のローンは、審査が厳しいです。そのため、住宅ローンが足かせとなる可能性があります。

開業直後は、経営が安定するまで一定の期間が必要であり、勤務医時代よりも年収が下がることも少なくありません。住宅ローンと開業資金のローンの返済が重なると、厳しい状況になる可能性があります。そのため、開業資金のローンの審査に通ったとしても、返済計画次第では支払いが難しくなってしまうでしょう。

開業医が医院併用住宅にするメリット・デメリット

開業する際は、クリニックと住居を併設する方法もあります。以下では、開業医が医院併用住宅にするメリット・デメリットを解説していきますので参考にしてください。

【メリット】住宅ローン控除を受けられる

医院併用住宅にした場合、住宅ローン控除を受けることが可能です。居住スペースがあるため、10年間の住宅ローン控除を受けられます。
控除を受けることで、返済の資金繰りに充てるお金を増やすことが可能です。

【デメリット】住宅ローンと事業資金ローンは別になる

基本的に、住宅ローンと事業資金のローンは別になります。居住スペースが住宅ローン適用の場合、クリニックとして利用している事業スペースは事業資金ローンが適用されるケースが多いです。そのため、手続きも別で行う必要があり、手間と時間がかかります。

クリニック開業時に必要な資金はいくら?

それでは、クリニック開業時にいくらくらい資金があればよいのかも見ていきましょう。

クリニックの開業資金は、テナント開業の場合1,500万円〜8,000万円、戸建て開業の場合1億円~3億円程度が相場です。

医院・クリニックの開業資金については診療科別の医院・クリニックの開業資金|開業医の資金調達方法まででも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

また、開業時には融資を受ける医師が多く、下記記事で代表的な借入先を紹介していますので参考にしてください。

開業医が住宅ローンを組む際に気をつけるべきポイント

ここでは、開業医が住宅ローンを組む際に気をつけるべきポイントを解説していきますので参考にしてください。

資産価値が低下しそうな住宅は購入しない

まず、住宅購入の際は資産価値を考慮しましょう。不良債権化しそうな住宅を購入してしまうと、開業する際のローンを断られる可能性が高いです。

近年は、30代前後の方が開業するケースが増えていますが、開業資金が不足していることから資金繰りが難しくなっている方が多くなっています。開業資金の融資には金融機関を利用しますが、専門のコンサルタントなどをつけていない方は、融資を断られる可能性が高いです。

資産価値が低くなりそうな住宅を購入してしまうと、担保にできないこともあるので注意しましょう。

通勤時間が1時間以内になる場所がおすすめ

住宅は、クリニックから1時間以内の場所にしましょう。通勤時間が短ければ短いほど、その他のことに使える時間が増えます。また、1時間以上の通勤が続くと、次第に負担になる可能性がありますので注意してください。

まとめ

住宅ローンを組むのは、開業前・開業後でそれぞれメリット・デメリットがあります。そのため、自身の状況を考慮して、どちらが自分に適しているかを慎重に検討しなければなりません。今回の記事では、開業前・開業後・医院併用住宅のメリット・デメリットを解説しましたので、住宅ローンを組むことを検討している方は参考にしてみてください。

クリニック開業の流れについてはクリニック開業の流れを徹底解説|時期別のやることリスト・成功に大切なポイントでも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

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中小企業診断士
セカンドラボ株式会社 PR Solution Div.
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n949eaa3e9d69

北海道大学を卒業後、医療機器の営業として6年間勤務。外科、整形外科、泌尿器科領域を中心に民間・国公立の病院を担当。2020年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo」にて各種ITツール、医療機器の導入支援、クリニック開業支援に従事。

2ndLaboのサービスを通じて、これまで1,000件を超えるサービス導入支援・開業支援を担当。得意分野は、電子カルテ、介護ソフト、各種医療機器。

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